フラの文化的な魅力
フラ(Hula)とはハワイ語で「踊る」と言う意味。
文字が無い時代のポリネシアで生まれた、宗教的・儀式的な意味を持つ奥深いダンスカルチャーで、本来の定義としては「ハワイの伝統文化に即した、歌・言葉と踊りをひとつにしたもの」。元は伝統文化的な側面が強いんですね。
その独特で美しい動きに加え、西洋の楽器伴奏と交わった事によりエンターテイメントダンスとしてもその人気を高めたフラですが、やはり源流にあるのは高い芸術性とストーリー性。「言葉の代わりに動きで意味を伝える」という生い立ちからもわかる様に、一つ一つの動きに意味が有り、願いが込められているのです。
自然への敬意と感謝、そして愛を表現する手法。様々な側面を持ち、伝統*を守りながらも尚、進化*を続ける文化がフラ。意味を知り、動きを知り、造詣が深くなるほどに、観る側としても演じる側としても新しい魅力を発見していく、そんな奥深さが世界中で支持されている理由の一つなのでしょう。
*ウクレレなどに代表される、現代的なハワイアンミュージックに合わせて踊るフラは、モダン・フラなどとも呼ばれる「フラ・アウアナ」。今日、フラと聞いて最初に思いつくのはこちらでしょう。対して、打楽器と歌(チャント)をバックに行われるのが、伝統的で儀式色の強い「フラ・カヒコ」。どちらも脈々と受け継がれ、今日も磨かれ続けています。